ヒプノセラピーにおける催眠状態とは普段閉ざされている、顕在意識と潜在意識の間の壁が取り払われた状態です。その状態になり、ヒプノセラピー特有の誘導をセラピストが行うことによって、潜在意識の中に詰まっている本当の思いや記憶を引き出すことができるのです。
そして、そこから引き出された思いや記憶は必ずその人にとってポジティブな気付きやメッセージを与えます。
このポジティブな影響こそ、ヒプノセラピーが効果をもたらす最大のポイントであり、ヒプノセラピーの不思議な部分でもあります。
ヒプノセラピーにはリラクゼーション、前世療法、暗示療法、イメージトレーニング(GIFT=ゴールイメージフォーカシングテクニックに代表される)、年齢退行、インナーチャイルド療法、などの手法があります。またカインドリーハートでは、これらに加えてカップル(ご夫婦)の間での「性の解放」に関してもセラピーの一つとして対応しております。
心理カウンセラーによるセラピー
カインドリーハートでは心理カウンセラー(認知行動療法士)がセラピーを行なっております。
ヒプノセラピーは必ず(非常に高い確率で)ポジティブな気づきやメッセージを与えますが、これには例外があります。クライアント様が強すぎるトラウマをお持ちの場合。精神疾患をお持ちの場合。これらの場合、セラピーが逆効果となりネガティブな感情や思いがより強くなる危険性があります。
事前のカウンセリングを通じてこのような危険がないことを専門的に確認しております。
論理的なセラピー
カインドリーハートではヒプノセラピーそれ自体はスピリチュアルなもの(ここで言うスピリチュアルとは超常現象的なことを言っております)であるとは考えておりません。
例えば前世療法を例にとって言うと。
本当に前世はあるのか?その記憶が潜在意識の中に引き継がれているのか?と言う問いに対する私の答えはNOです。
理科系(物理で大学院を出ております)で論理的な私は、そんなことが科学的に起こり得ないことを知っています。
それでも私は前世療法を否定しません。ヒプノセラピーにおいては、それが「本当の前世」であるか、と言うことは大した問題ではないからです。
それよりも、それがその人の潜在意識に詰まっている思いや記憶から作られたイメージや体験であること、そしてその体験が必ずその人に対してポジティブな気づきや癒しをもたらすと言う事実が大切なのです。
もう一つ例をあげましょう。
よく売られている綺麗な石は、若干の不純物を含んだ酸化ケイ素が主成分です。それは非常に安定した物質であって、そこからは何のエネルギーも放出されていません。それでも、それがもし懐かしい彼氏との思い出の石であるならば、その石を見るたびにその時に感じた胸を締め付けられるような想いや、場面、匂い、空気感まで蘇ることがあるのではないでしょうか。あるいは、その石を握りしめると暖かくさえ感じることがあるでしょう。
それは石自体がそういう力を持っているからではありません。
潜在意識や顕在意識にギッシリと詰まったその時の彼氏への想いや記憶が、その石を見ることをきっかけにしてドッと蘇ってくるからです。
この例でも大切なことは石よりも、その人の中にある想いや記憶、そしてそれが引き出されることなのです。
私も暗示療法でこの手をよく使います。
時々仕事中に立っているのも辛くなる(軽度の適応障害と思われます)というクライアント様に「この石を見たり触ったりすると、今のリラックスした気分がすぐに蘇って、楽に仕事ができるようになります」という暗示をかけました。
予め用意しておいた小さな安物の(本当に安い)石のネックレスを手に持っていただいて。
そのクライアント様はネックレスをユニフォームの下に着けて仕事をされました。辛くなりそうな時にユニフォームの上からそっと石に触って、とても楽な気分で楽しく仕事ができるようになりました。(石のネックレスは差し上げました。)
繰り返しますが、石には力はありません。力は、その人が持っている「元気に楽しく仕事をしたい」という強い思いなのです。
田崎 誠二
カインドリー・ハート代表
◇ヒプノセラピスト(催眠療法士)
◇心理カンセラー
◇認知行動療法士
◇工学修士
◇元ハートフルカウンセラー学院講師
◇対人関係改善会話術講師
1988年
日本大学大学院物理学専攻修了
1988年
大手フイルムメーカーにて25年間勤
務。
後半10年間はマネージャーとして部下
のメンタルケアーに心血を注ぎ、心理カ
ウンセラーとしての基礎を学ぶ。
2013年
同社を退職
2014年
心理カウンセリング、認知行動療法の
「カインドリーハート」を設立
2016年
同名にて催眠療法を開始